2015年09月18日

木村明子さん連載「砂町銀座商店街」4人散歩

<消しゴムはんこ通信編集部/2015年9月18日配信>

消しゴムはんこ作家・木村明子さん(くま五郎本舗)の連載
「木村明子のさんぽではんこ」をお届けします。
(毎月18日頃更新予定)



スタンプ好きたちの祭典、スタンプカーニバルが目の前に迫っている今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。千葉県を拠点に活動している消しゴムはんこ彫り、木村明子と申します。

冒頭から恐縮ですが、今回私もスタンプカーニバルに出展致します。C-24「くま五郎×うちこ」のブースで皆様のお越しをお待ちしております。「散歩、見てるよ」などと言っていただけたらきっと薄ら笑いを浮かべて喜ぶことと存じます。


さて、「木村明子という人物が各地を散歩してはんこを作る」というこの連載、今回は東京都江東区にあります「砂町銀座商店街」を散歩してまいりました。


私が東西線東陽町駅にたどり着いたのは午前11時50分のことです。この日、私の散歩には3人の連れがおりました。20年来の友人(全員女性)たちです。

20年も友人をしておりますとその関係性も独特です。まだまだ未熟だった若い頃はそれなりに反発しあったこともありましたが、最近ではめっきりみんな穏やかになりました。穏やかに顔を合せては「美容や健康」の話に花を咲かせております。ちなみに、この場合の「美容」とは「ファンデが〜」とか「やっぱりマスカラは〇〇のものじゃないと〜」みたいな華やいだところがまったくなく、「白髪が」とか「下腹のお肉が」などといったお話です。なんせみんな同い年なので老化の具合が統一されております。悩み相談にこれほど適した存在は他におりません。

さて、そんな旧知の友人たちと駅に集合した後、バスに乗った我々は「砂町銀座商店街」にたどり着きました。いざ商店街散歩のスタートです。


この商店街は飲食系のお店が大変充実しております。バス停に近い入り口から入り、商店街の途切れるところまで歩いて引き換えしてくるというざっくりとした計画を立てました。そうなると必然的に「行きは下見、帰りは購入」ということになります。小雨のぱらつく中、我々は穏やかに談笑を続けながら店を見てまわりました。

途中、喫茶店を見つけた我々は「ちょっとお茶しよう」ということで意見が一致しました。コーヒーが美味しいお店のようですが実は私はカフェインが苦手です。初々しい関係であったなら「このお店でいい?苦手なものとかある?」「あ、私カフェインが……。でも大丈夫、気にしないで」「え〜、だったら別なお店を探そうよ」のようなやりとりがきっとあることでしょう。ただ、20年来の関係の場合は簡単です。「ここでいい?あ、カフェインダメだっけ?」「あ、いいよ〜。オレンジジュース飲むし。それより私、お昼食べてないからカレーセットとかにしていい?」「私はお昼食べたからコーヒーだけでいいや」「ちょっとこのお店トイレどこ?」みたいな感じです。いい意味で遠慮がありません。

そんなわけでカレーセットを食べた私ですが、このカレーライスがピリッと中辛で美味しくて、そして今後2時間ほど満腹感が続くくらいの結構な盛りでした。


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喫茶店で存分に「美容や健康」の話に花を咲かせてから、我々は散歩を再会致しました。下見の段階ではありますがみんなの目は真剣です。お味噌のお店で「お味噌汁が飲みたいわ〜」などと小声でささやき、ドイツパンのお店でパンを買ってちょっとずつ味見をしたり、かまぼこのお店で並んで野菜揚げを買ったり、ってここまで書いて思いましたがこの散歩、全体的に初老過ぎやしませんか? いや、いいんですけれどね、別に。真実の姿ですしね。

そんな初老の香りを漂わせた我々は商店街の果てにたどり着きました。これからはいよいよ「購入」の散歩が始まります。先ほども書きましたがなんせ「いい意味で遠慮がない」ので、ふと気がつくと巨大な豚足を買う友人がいたり、お漬物のお店でなぜかサトイモの煮っ転がしを買う友人がいたりとなかなかユニークな状況になりました。この日は肌寒い日だったので、衣料品のお店に消えた友人が「あったか下着」を購入して戻ってきたりも致しました。「近所のお店でなかなかないからネットで買おうと思ってたの〜。ここで見つかってよかった♪」と喜ぶ友人。「あったか下着」と「ネット購入」という言葉のギャップに我々世代の「揺れ動く立場」を感じて、少ししみじみとしてしまいました。


この3人の友人とは旅行などにも行くのですが、その見事な買いっぷりに私はいつもほれぼれします。実は私は、めったに行かない商店街や市場であっても購買意欲がわかない性質なのです。今回も、カバンの中にそっとエコバッグを忍ばせていたにも関わらず私だけ買い物をしませんでした。「必要じゃないなら買わなくてもいいじゃない」と慰められましたが、買いっぷりのいい友人たちを時々心底うらやましくなります。

私以外は荷物が多い状態で「砂町銀座商店街」を後にした我々は、同じ沿線にあるショッピングセンターに向かうことに致しました。


ショッピングセンターについてからも、我々の「半自由行動」は続きます。「この服良くない?」「これから寒くなるのに生地薄くない?」「私、あっちのお店見てくるわ〜」「トイレ行って来るね」などと声をかけ合いつつ買い物を楽しんだ我々は最後、最上階の沖縄料理店に向かいました。

「ディナーセットA シークワーサーサワー付き」×2名、「レディースセット お酒なし」×1名、「沖縄そば単品 お酒なし」×1名と、相変わらず自由な感じで注文した我々は、それぞれの沖縄料理を楽しみつつ休日の夜を過ごしたのでした。


皆様も時々、公共の場所で「それぞれ自由にお話していて『本当にお連れの話を聞いているのだろうか』と疑問に感じるお年を召したご婦人グループ」に出会うことがあるかと思います。私が思うに、あのご婦人方はきちんとコミュニケーションを取れていると思われます。「お互いの話をちゃんと聞いているか」は疑問ですが、間違いなく楽しんでいらっしゃることと思いますのでどうかあたたかい目で見守っていただければと思います。

大丈夫です、きっと皆様もそのうち同じような領域にいらっしゃいます。年齢は全ての生物に平等に重なっていくものなのですから。


ではまた!!


今回のお散歩:14,254歩


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posted by JESCAクリエイターズ at 00:00| 木村明子のさんぽではんこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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